Saturday, February 03, 2007

Skype設立者の次なる野望

今年の大ブレイクか? Skype設立者の次なる野望,PtoPの映像配信

「Skype共同設立者のNiklas Zennstrom氏とJanus Friis氏による新プロジェクトの詳細が明らかになってきた。

それは,映像コンテンツのネット配信サービスで,この1月16日に正式名を「Joost」と発表し,これまでの経緯などを明らかにした。

今回は同社サイトに掲載された新情報や,海外メディアのインタビュー記事などを拾いながらこのJoostについてレポートする」——。

こんな記事を書きました。このJoostが狙うのは「ミッドテール市場」とのことです。それは,恐竜の頭でもなく,長いしっぽの部分でもない,中間に位置する部分(「ロングテール」の用語解説)。そこに巨大な潜在市場があり,そこに同社が活躍できる場があると見ているようです。

ここでのポイントは,PtoP技術をベースにこれまでもののみごとに新しいビジネス・モデルを築き成功してきたNiklas Zennstrom氏とJanus Friis氏の最新の試み。というところだと思います。

しかも「こうした動きはここ最近,米国でなはく欧州の企業家(entrepreneur)から出てくる傾向がある」。といった視点で見た記事(New York Times「Move Over Silicon Valley, Here Come European Start-Ups」)もあり,大変興味深いところです。

そういえば,ベル研(Bell Labs)を抱えるLucent TechnologiesもフランスAlcatelと合併し(関連記事),「81年の歴史を持つ米国の最重要研究開発機関がフランスのものになってしまった」といった記事を目にしました(InfoWorld「Au Revoir, Bell Labs(さよなら,ベル研)」。ただしこの合併に際し,ベル研がニュージャージーに残された理由の1つには,米国の国家安全保障上の問題があったため,と同記事では伝えています。

今回の記事執筆にあたっての,上記以外のリファレンスを以下に紹介しておきます。どれも興味深いものばかりです。

Monday, January 15, 2007

iPhoneの衝撃,Appleのモバイル参入

新年第1弾,このような記事を書きました。

【US NEWSの裏を読む】iPhoneの衝撃,Appleのモバイル参入が業界を揺らす

今回はnikkei BPnetのサイトにも記事前半部分が掲載されることになり,より多くの方に読んでいただけるのではと期待しています。

今回のテーマは今話題のiPhone。このAppleの携帯端末はiPodの機能を備えており,タッチ・コントロールの3.5インチスクリーンに,洗練されたユーザー・インタフェースという,Appleの真骨頂ともいうべき新製品。海外ではさっそくライバル企業やアナリストなどがさまざまなコメントを出しています。

やはり,「携帯電話をというものを作り直す」とまで言ったApple(発表資料)の動向は業界を動揺させているようです。

ただし,日本市場への製品投入は事実上未定(CNET Japanの記事某氏Webサイト記事)。このこともあって日本の通信事業者は静観か,ノーコメントを貫いています。

さて,今回の記事執筆に使った資料は,いつものように米国のメディアではなく実はAppleのSteve Jobs氏の基調講演そのものです。記事でも紹介しましたが,この基調講演内容はAppleのサイトから誰でも無料で閲覧できます。

記事では触れなかったAppleの意気込み,観客の歓声など感じ取れるほか,Jobs氏のカリスマ的な演説力など,感慨深いものがあります。

さてこの記事執筆後の続報に次のようなものがありましたのでここに記しておきます。
  1. 「Cingular」のブランド名、AT&Tに変更」 Appleと携帯電話事業で提携したAT&T傘下のCingular Wireless社は今後AT&Tの名でサービスを展開するようです。Appleでは日本国内でどんな通信事業者と提携するのでしょうか。やはり昨年提携話でうわさが流れたソフトバンクモバイル(旧:ボーダフォン)でしょうか。もし,そうであれば孫社長の起死回生にもなるのでは。格安路線のホワイトプランなどとラグジュアリー・ブランドのAppleとは相反するものはありますが,既存プレーヤへの脅威という点では後者の戦略の方がはるかに有効。そんな気がします。

  2. 米シスコが米アップルを提訴,『iPhone』商標侵害で

  3. 『iPhoneはうちのもの』早くもシスコがアップルを提訴

  4. Appleの『iPhone』に立ちはだかる商標権問題」 発表後早々,商標侵害の訴訟を提起されるなど,ミソがついてしまったようなiPhone。Appleはきちんと話を通していなかったのでしょうか。それともこの係争が話題になることを考慮済み?まさか・・

このほか実際にラスベガスのCESやサンフランシスコMacworldを取材したITpo中田記者の記事「どこよりも『家電メーカー』として面白かったApple,CES & Macworld総括」や,AppleがiPhone開発者を募集しているという記事「Appleの『iPhone』はARMプロセサ搭載?--- 組み込みソフト・エンジニア求人から」も興味深いと思います。

そのほか私が,今回の記事を執筆するのにあたり集めた記事にはこんなものがあります。ここに「はてなブックマーク」の検索リンクをご紹介しておきます。結構膨大な本数になりますが,それぞれ興味深いと思います(はてなブックマーク/「Apple+iPhone」)。

Tuesday, January 02, 2007

New year's resolution


「一年の計は元旦にあり」ではないのですが,今年自分がやってみたいことを考え,表現したいと思い,この1月1日,ブログを活用してみようと思った次第です。

仕事面の目標では昨年同様一貫してます。つまり,タイムリーな海外発のニュース,解説記事をいち早く日本のメディアに提供し,執筆してもらっている人たちの付加価値をより高めていきたい。他社と同じカテゴリの記事であっても,より先駆的な視点をもってコンテンツを充実させていきたい——。

昨年と似てはいますが,それをさらにいっそう進化させていくことができればと考えています。もちろん記事の正確性/適切な日本語表現などクオリティーの向上も必須です。それが今年の目標です。

このことは顧客であるパブリッシャーに貢献できるだけでなく,結局は読者に良質な情報を提供できることにつながるのではないか,そんなふうに考えます。また結果的に我が社(ニューズフロント)の競争力を高めることになるのではないか。そう信じています。

個人的な目標については,いろいろあるのですが,その一部としては以下のようなものがあります。

まず,「自分の勉強方法を大きく変えることを真剣に考える」。また「その過程や成果においてできるだけネットを活用したい」と思っています。例えば,今後自分が注力するであろう業界や企業の動向について極力ネットを使って調べ,その資料をネット上に公開しておきたい。

ネットを活用するということは,公開する資料がのちのち自分が最小限の労力でそれらにアクセスできることを意味するだけでなく,自分以外の人とも情報共有できる。そんなメリットが大きいのではと思っています。

実はこれ,以前紹介した梅田望夫氏の「ウェブ進化論」(ブログ記事)の後半部分にあった勉強法と同じでもあります。

ただ今はWebで提供されるサービスは進化しています。梅田氏がこの書籍を書いたときと比べてもだいぶです(参考記事「広がるWeb 2.0の世界,使えるサービスはこんなにもある」/参考記事「Webの情報,どう整理してますか?---はてな,Googleなどの便利なブックマーク・サービス」)。さらに,この年末書店などで陳列されてる雑誌を見ていても,「Googleを極める」といった特集記事を設けている雑誌を頻繁に見るようになりました。やはりGoogleは依然として大変興味深く,時代をリードするサービスを続々と提供しています。

しかしそれはほんの一例に過ぎません。今年はそうしたGoogleを凌ぐようなサービスがどんどん普及していくことでしょう。今年はそんなサービスうまく活用して自分なりの勉強ができればと思ってます。またそれらのビジネスモデルや業界動向についても大変興味があります。

今年,2007年は,2006年の動向を踏襲しながらもそれらが一気に開花する。次の時代にとっては当たり前になっているであろう新たな展開の序章の年になるような気がしてます(とはいってもあくまでも私の勘に過ぎませんが・・・)。

しかしどうでしょう。ブログは今後大きく変わってくるのかもしれませんね。人々が自分の日記を公開して,日々の何気ない活動(食事やショッピング,行楽の情報)を披露することに慣れたのがブログの第一世代とすれば,次は人々の考え方やその考える過程を克明に記録し,公開するといった本質の時代になる。それがブログの新たな展開なのかもしれません。

それが表現されるメディアは,SNSであったり,動画/写真共有であったりと,さまざまと思いますが,表現の本質的な中身はこれまでとは異なりさらに深まっていく。つまり大きく異なっていく別の媒体となっていく。その始まりが2007年のような気がしてます。

最後に(言い訳?)・・・

2007年の終わりになっても,私のこのブログは何ら変わってないかもしれません。そのときははっきりお詫びしたいと思います。このブログ記事はあくまでも年頭の予測に過ぎなかった,なんて言い訳するかも知れません。そのときはあしからず(^^;)。しかし私としてはそうならないように今年1年がんばるつもりです。それが私の今年のnew year's resolutionです。