Wednesday, February 15, 2006

Piano Man

今日は暖かったですね。今日は仕事の方も落ち着いて、静かな雰囲気。だから先日の「今宵はこんな曲,いかが?」の続編です。

今夜はBilly Joelの「Piano Man」をご紹介します。ハーモニカの高い音で始まるこの曲、まるでボブ・ディランのよう。出たのは私が高校生のときなので、もう20年以上も前。しかし私が明確に意識したのは私がトロントにいたときなんです(今からもう十数年前)。

これ、最近、日本でCM(東京電力かな?)に使われたりしていますが、そのイメージとはだいぶ違って結構もの悲しい曲なんです。

舞台はニューヨークと思いますが、場末のバーで弾き語りしてるピアノマンが見た人間模様を描いた曲。

いつもジントニックを愛おしくちびちびやってる老人は、「若いの、一曲やってくれよ。俺が、今より随分若くて洒落た服を来てたころの曲さ」なんて話しかけてくる。

バーで働いているジョンは、いつもタダで飲ませてくれる友達だけど、「俺は映画スターになれると思うんだ。ここを抜け出せさえすれば」なんて夢と現実のあいだで苦しんでいる。

かけひきの訓練してるウェイトレス、そして、ゆっくりと酔いはじめるビジネスマン達。彼らは孤独と呼ぶ酒を交わし合っている・・・・

なんて曲です。いろんな訳詞が出てますが、結構誤訳が多いかなって思うなか、こちらのサイトに掲載されてる訳はなかなか素晴らしいです(ここ)。

この曲を聴くと、トロントにいたころよく行っていた、やはり場末のバーを思い出します(ちょうどYounge Streetでダウンタウンのちょっとはずれで、ここらへんかな)。バーテンダーは中国系カナディアンのジョー。いつも渋い顔でカッコつけてシェーカー振ってるんだけど、小太りでさまになってないところがかわいらしく。でも愛想がよくて、よく「一杯おごるよ」なんて言ってくれたいいやつでした。

この店にはダンサーもいて(ストリップじゃないですよ)、そのダンサーの女の子(確か名前はトリシア)も、早くこんな生活から抜け出したいなんて言ってた。。ほんとこの曲を聴くとあのころの情景を思い出してしまいます。

それにしても私、学生の身分でよくこんな大人の店通ってました(でも日本の居酒屋よりも安かった)。まだ20代だったので、いろいろやってみたかったのかも。しかしこのバーには大変お世話になりました。生きた英語、というか一切気取らない英語を学んだ気がします。最近、仕事で米国IT企業のCEOの基調講演をよく聞きますが、そんな中でたまに出てくる感嘆の表現やジョークなんか、このバーでの会話とあまり変わりないような気がしてます。

Piano Man
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